付け下げは、未婚既婚に関わらず女性が着用できる着物で、訪問着に次いで格の高い着物とされています。
未染色の生地を裁断してから染める訪問着に対して、付け下げは裁断前の反物の状態で染めるなどの違いがあり、絵羽が描かれる点では振袖や留袖と同じですが、簡略されたものがあしらわれる傾向にあります。
近年では華やかさや柄のバリエーションが幅広くなってきており、訪問着との境界が曖昧になりつつありますので、豪華さや文様の格を判断材料にすることもあります。ただ注意しなければならないのは、あくまでカジュアルな位置づけの着物であって、格式高い場に着ていくべきではありません。この点を踏まえた上で、「よそ行きの服装の選択肢のひとつ」くらいの位置づけで楽しみたいものです。